会計トピックス「会計業界の転職成功事例」では会計業界で転職を成功させた方々の事例を通して、転職までの経緯や転職先決定のポイントをご紹介致します。
きっかけは給与の不満から、でも最後には前向きに!
Uさん、30歳/女性
転職前:中堅監査法人 ⇒ 転職後:Big4監査法人(アドバイザリー)
資格:米国公認会計士
年収:転職前450万円(残業代込) ⇒ 転職後570万円(残業代込)同業他社に勤める友達との会話で発覚!私の年収って低いんだ・・・
Uさんは過去に海外の大学を卒業されており、英語面接の対応が可能なほど語学が堪能、資格も米国公認会計士を取得していました。業務内容にも、慣れ親しんだ職場環境にも特に不満は感じていなかったのですが、とあるきっかけから年収に関する疑問を持ち始めてMS-Japanにご相談にいらっしゃいました。
色々な監査法人に勉強時代の知人がいらっしゃるUさんは、久しぶりに勉強仲間と会った際にお給料の話になり「自分の年収って低いほうなんだ…」と痛感したようなのです。Uさんは冒頭でも触れた通り、語学力及び専門知識について強みがありましたし、職場内においても高い語学力が評価されていましたので、会計監査以外にも外国人の通訳や英文書類の翻訳などを対応していました。当然、日本の公認会計士よりも業務的な負担は多く、その一方でなかなか年収も上がっていかないことに不安や疑問を持たれたことが転職のきっかけとなったそうです。
また、日本の公認会計士と比較して米国公認会計士は「監査」というフィールドでは将来的なキャリアパスにおいても不安を感じる部分が多く、今後は米国公認会計士ならではの強みを身につけて、他者に負けないキャリアを築きたい、という強い思いが日に日に強くなっていた状態でした。キャリアも年収もアップ!まさに成功事例と言える転職を実現
Uさんは自身の強みを真に発揮できる職場を求め、転職活動を始めたUさんが、最終的に転職先として選んだのはBig4監査法人の財務報告系アドバイザリー部門でした。当該部門では部署全体の語学力のレベルが高く、また近い将来に海外勤務も実現可能であることから、新たな一歩として選ばれたようでした。
加えて、当該部門は監査業務よりもIFRSやUS‐GAAP等の財務報告に関連するアドバイザリー業務がメインとなっており、米国公認会計士の比率も高く、将来的なキャリアパスもしっかりと考えられるような環境であったことも意思決定における重要な要因であったようです。転職を考え始めたきっかけとなっていた「給与水準」についても改善でき、まさに成功事例と呼べる転職となりました。
今回の例のように、全ての要素において自分の思い通りの転職を実現させるのは中々難しいですが、何よりも大切なのは「転職の目的」です。動き出そうと思ったきっかけが、初めはネガティブな理由でも構わないと思います。ただそのネガティブ要素を最終的にはポジティブなものに変えられるかどうかが重要です。
今回の例も、はじめは「年収に対する不満」というネガティブ要素も含まれていましたが、最終的には「自分の強みをもっと磨く」という前向きなものに変わっています。すでに転職活動を始められている方、これから始めようと考えている方は、今一度、自分の「転職における目的」とそのきっかけを、見つめ直してみることをお勧め致します。きっと自分の思考回路やビジョンが改めて整理され、自分が進むべき道が見えてくると思いますよ。
今回の「会計業界の転職成功事例」はいかがでしたか?
今後もさまざまな転職の事例を定期的に掲載していく予定ですので、お楽しみに!
(文/シニアコンサルタント)