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【会計士Xの裏帳簿】公認会計士の受験者減少 読めない短答式の動向

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【会計士Xの裏帳簿】公認会計士の受験者減少 読めない短答式の動向

公認会計士試験の合格者が発表されました。晴れて資格者となった方々にお祝いを申し上げます。平成27年度の試験に向け、短答式試験の合格者の皆様、これから会計士試験に挑戦しようと考えている皆様も、気合いを入れ直しているところだと思います。

受験者数の減少傾向は進む

公認会計士試験の動向を知る上で避けて通れない話題は、他士業と同様、受験者の減少です。平成26年の短答式試験の出願状況を見ると、第Ⅰ回短答式試験の願書提出者数は 7,689 人、受験者数5,971 人、合格者数1,003人。第Ⅱ回は、願書提出者数 8,156 人 、受験者数 4,927 人 、合格者数402 人となっています。

この数字を、前回試験と比べてみましょう。平成25年の第Ⅰ回短答式試験の願書提出者数は9,984人、受験者数7,850人、合格者数1,071人。第Ⅱ回は、願書提出者数9,477人、受験者数6,000人、合格者数695人。受験者の合計はのべ2000人減少している状況です。

年2回の短答式試験が始まった平成22年の受験者数17,583人(第Ⅰ回)、17,660人(第Ⅱ回)と比べると、今年は3分の1にまで減っていることになります。

短答合格率は低位で上下している

そして、短答式試験の難化傾向も指摘されています。新制度開始後、30%程度まで上がった合格率は政策的に低く抑えられ、5%を下回る試験もありました。そして、最近は若干上がり10%前後で、毎回の高下が激しい状態です。

論文式試験の合格率については、近年、40%を超えたこともありますが、だいたい30%台後半で推移し、大きな変化は見られないようです。

短答式の合格基準は、総得点の約70%のボーダーと、公認会計士・監査審査会による調整によって決まります。短答式試験の難易度、線引きによって合格者数の「蛇口の開け閉め」が行われ、勝負の分かれ目になる傾向は今後も続くものと思われます。

錯綜する情報に混乱する受験生たち

ここ数年、会計士を目指す人を見ていると、短答式試験の回数が増えたり猶予期間が設けられたりしたことで、目指しやすい資格になったと感じますが、政策的な方針変更により翻弄されている感もあり、気の毒なところもあります。

短答式の難易度について、専門学校の講師のアドバイスや、受験生のあいだの噂話、ネットや雑誌等、情報が錯綜している状態に混乱している人もいるかもしれません。

今後の試験の難易度については、情勢が読みにくい状況にあります。しかし、月並みではありますが、会計士を目指す皆様は、試験がどう変わろうとも、雑音に惑わされず自分のすべきことに集中し、合格に向けて邁進して欲しいと思います。

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