2015年8月8日(土)、公認会計士や企業の経理・財務など会計プロフェッションの方を対象に、『CFOキャリアセミナー&交流会』を開催致しました。
キャリアアドバイザーとして、多くの会計プロフェッショナルの方からご相談をお受けしている中で、大半の方が、一度は将来の目標にCFOのポジションを検討されているように感じています。しかし、実際にCFOの仕事を理解されている方は多くはありません。
今回のセミナーでは、現役CFOとしてご活躍されている方々に登壇いただき、CFOに共通して求められる要素や企業ごとに異なるCFOの役割など体系的な内容から個別の実態まで幅広いお話を伺いました。今回のトピックスでは、セミナーの様子をお伝えできればと思います。
UZABASEやホットランドの役員がパネリストとして登壇!
当日は、公認会計士の方を中心に約30名の会計プロフェッショナルの方にご参加頂きました。
第一部はパネルディスカッションと質疑応答、交流会の構成でした。パネルディスカッションでは実際に事業会社でCFOとしてご活躍される3名の方に登壇いただき、監査法人から企業にキャリアチェンジした経緯やその中で得た気づき、ご苦労などを伺い、CFOというキャリアの魅力についてお話頂きました。交流会では、参加された30名の方々が活発な議論と情報交換をされていました。
また、第二部の懇親会にも多くの方にご参加頂き、CFOを志す皆様に親睦を深めて頂きました。
パネリストを務めて頂いたのは以下3名の方々です。
■株式会社ユーザベース 管理担当執行役員 村上未来 様
http://www.uzabase.com/
PWCにおいて監査実務に従事した後、UBS証券投資銀行本部において消費財・リテールセクター及び金融法人セクターを担当し、企業の財務戦略アドバイザー業務に3年間従事。その後、KPMGヘルスケアジャパンにおいて、病院や介護セクターのプレイヤーを対象としたM&Aアドバイザリー、戦略コンサルティング業務に従事。2012年 UZABASEに参画し、管理担当執行役員として、経理/財務/法務/総務/庶務/労務のマネジメントに従事。
■株式会社ホットランド 取締役経営管理本部長 高橋謙輔 様
http://www.hotland.co.jp/
2004年 公認会計士2次試験合格、2005年 慶應義塾大学卒業。監査法人トーマツに入所後、国内大手の商社、メーカー、金融機関など多業種の法定監査、及び株式公開及び内部統制構築支援業務に従事。 2012年 株式会社ホットランド財務経理部に入社後、同年部長として財務/経理の責任者となる。 2014年の東証マザーズ上場を経て、現在は取締役経営管理本部長として、財務/経理/経営企画/情報システム/法務/総務を統括する責任者。
■株式会社ズーム CFO 山田達三 様
https://www.zoom.co.jp/ja
1995年 公認会士試験2次試験合格後、監査法人トーマツ入所。監査業務や株式公開支援業務等に従事後、2002年 デロイトマレーシアに出向。日系企業部門長として現地日系企業のサポートのほか、現地法人設立やM&Aの支援業務を行う。2006年に帰国後、トーマツFASにて財務デューディリジェンス等M&A業務に従事した後、2008年に株式会社ブレインパッドに入社し、管理担当取締役として上場準備業務に従事。その後、一部上場会社の子会社再建業務に従事した後、2012年6月株式会社ズームに入社し取締役CFOに就任。現職では経営管理部門の統括のほか、事業計画の策定や海外関係会社の管理を担当。
監査法人の次の転職先については三者三様ですが、共通してお話されていたものとしては、当事者として仕事に取り組めることの魅力がCFOにはあるとのことでした。専門分野である会計、財務に関してはもちろんですが、人事、総務、事業企画など経営管理に関わる事は何でも把握している必要があるとのことです。ある意味では、社長以上に会社を知っている必要がCFOにはあるのかもしれません。また、会社のステージや状況によっては、自ら営業や店舗など現場の仕事を一時的に手伝うなど、専門的な知識・経験だけではなく、どんな仕事でも手を出せるフットワークの軽さも重要なようです。
筆者がセミナーの中で印象深かったコメントのひとつに、「監査法人や企業経理などの仕事を通じて培った冷静で客観的な分析により、正確なリスクを把握し、その上で事業を拡大し、企業を成長させるためにどのようにリスクテイクやリスクヘッジをするかが、CFOの力の見せ所」というものがありました。
企業のアクセルにもブレーキにもなれるCFOという仕事の魅力が十分に伝わってくるセミナーでした。
CFOキャリアセミナー&交流会の参加者の様子
参加者の方にご回答頂いたアンケートでは、下記の通り「大変参考になった21%」、「参考になった79%」とご回答頂き、満足度の高いセミナーを実現できました。
以下アンケートの詳細をまとめてみましたので、ご参照ください。
年齢層としては、35歳以下の方が88%を占めており、特に30歳以下の方が67%を占めていました。将来のキャリアを考える若手の方が多く参加されたことが伺えます。
今回は「CFO」というキーワードを前面に出したセミナーだったため、明確に事業会社のCFOを目指している方が多かったように思います。CFOとしての仕事ぶりや心構え、資金調達の手法など、具体的な内容の質問が多く見受けられました。以下、参加者の声の一部をご紹介いたします。
■セミナーに参加を希望した理由
・CFOの仕事に興味があり、当事者に具体的な話を聞いてみたいと思った (29歳/男性)
・投資先などにCFOとして出向する予定があったので参考にしたいと考えた (30歳/男性)
・スタートアップベンチャーのコンサルティングを行っており、ベンチャーCFOの話を聞きたいと考えたため (33歳/男性)
・現在ベンチャーに勤めており、資金調達のアイディアが欲しかったため (30歳/男性)
・CFOを勤める会計士の先輩方の話を聞くため (28歳/男性) 等
■セミナーに参加した感想
・スピーカーの3名が、それぞれ違った見解があり、バリエーションに富んでいて面白かった (28歳/男性)
・経験豊富なパネリストの方々の生の話を聞けて、会社経営の役に立つ情報を得られた (30歳/女性)
・漠然としていたCFOの仕事のイメージが持てた (30歳/男性)
・ベンチャー企業のCFOもキャリアの選択肢に入れてみたいと考えるようになった (33歳/男性)
・どういったマインドやキャリアパスでCFOになっていくのかが非常に参考になった (29歳/男性)
尚、今回のセミナーに参加された方は、全ての方が転職に興味があるとの回答でした。
今後も定期的に、会計業界向けのセミナーを開催させて頂きますので、楽しみにして頂ければと思います。
ご参加、お待ちしております。
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(文/シニアキャリアアドバイザー)