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離職率が高い会計事務所とその実態

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会計業界において転職活動は付きものですが、やはり怖いのが「評判が悪い事務所」に入ってしまう事です。私も数多くの転職カウンセリングをさせて頂いてきましたが、転職を希望する方の多くが事務所選びの際に定着性を重視されており、評判とは定着性のことを指す求職者の方々が多いようです。 外見だけでは分からない会計事務所の秘密の一つ「離職率」について、今回のトピックスでは取り上げてみたいと思います。

離職率が高い会計事務所の典型的な例

離職率が高い会計事務所には幾つかの共通項目がありますが、概ね下記の5つの点があります。

① 残業時間が極端に多い

② 報酬(給与)が極端に低い

③ 所長の人柄に問題がある

④ 事務所の経営状態が思わしくない

⑤ 業務やサービスの品質に問題がある

客観的な指標が無いと判断が難しいかもしれませんが、会計事務所にご勤務されている方の中で、現在の職場について上記の項目のうち3つ以上に心当たりがある場合は要注意かもしれません。但し、気になった項目があっても「改善される見込み」があるようであれば、一旦はカウントしないで様子を見ても良いかと思います。

悪い事務所ではないが、人材が定着しない事務所

先ほどの項目では「実態として悪い」事務所の典型例を記載しましたが、中には悪くはない事務所なのに定着性が高くないという場合もあります。そういった事務所には下記のような特徴があります。

①所長が高齢(65歳以上)で後継者も不在のため先行きが不安

②拡大・成長期にあり社内体制が未整備で一人あたりの業務負担も多い

③スタッフの独立開業を応援するため、随時卒業者が出る

①のような事務所は、居心地が良い事務所である場合も多いのですが、「いつまで働けるか?」といった不安を抱えることとなり、退職者が出てしまう場合があります。

②については、「事務所と共に成長したい!」という意欲のある方にとっては色々な経験ができるなど、良い面もあるのですが、体制が整った職場を希望する方にとっては働きづらい事務所となってしまうようです。

また、③のような事務所の場合、理由は前向きではありますが、当然独立する職員が多いため定着率は低くなってしまいます。ただ、こういった事務所を希望する方も多いです。 上記項目はそれぞれ別々の内容ですが、良くも悪くも一般的な会計事務所よりは定着性が低くなる傾向にあります。

ブラック事務所を見破るには?!

やはりポイントはその事務所の実態を正確に捉えることが出来るか、分析をする力があなた自身にあるか、の2点につきます。例えば報酬に関しては、面接を通じて「総顧客数」と「稼働スタッフ数」、そして「平均単価」が分かれば推測することが出来ますし、残業時間に関しても上記のポイントが掴めれば、概ね想像がつくかと思います。 また、サービスの品質に関しては、所長の経歴や評判、業界内での噂などを参考に推察することも可能です。我々のように、会計業界に精通した人材紹介会社に相談するのも良いですし、最近ではインターネットでも口コミ情報が見れますので、気になる会計事務所があれば参考までに見てみるのも良いでしょう。

 

これから転職を検討しようとしている方も、すでに転職活動中の方も、現職に対する様々な不満があるとは思いますが、冷静になって現在の「環境分析」をされてみると転職すべきかどうか意外な答えが見えてくるかもしれません。

 

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