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会計事務所業界の転職に有利な税理士試験科目は?  ~もっとも評価が高いのは「法人税法」、資産税にかかわりたい場合は「相続税法」が重要~

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この時期は平成23年度の確定申告も半ばを迎え、会計事務所業界の皆様はお忙しい時期かと思います。 例年、確定申告が終了すると、税理士試験の勉強を再開される方も多くいらっしゃいますが、今回は「会計事務所の転職に有利な税理士科目」について解説します。

税理士科目には、必須科目である2つの会計科目(簿記論、財務諸表論)と、選択科目である9つの税法科目(法人税法、消費税法、所得税法、相続税法など)の計11科目があります。 選択科目である税法科目に関しては、どの科目を選択するかによって試験の難易度が異なり、最終的な税理士試験合格までにかかる期間も変わってくるため、どの科目選ぶかは税理士を目指す方々にとって、非常に重要なポイントとなります。 一方、採用を行う会計事務所側の観点を見てみると、選考時に評価されやすい税理士試験科目と、評価されづらい科目があります。たとえば同じ3科目合格の方でも資格によって評価が変わる可能性があるというわけです。

一般的に、最も評価が高いのは「法人税法」

転職の際に最も評価される税法科目は「法人税法」です。 税理士試験の受験者の視点からは、難易度が最も高い科目ですが、難易度が高い分、法人税法を取得していると転職の際には評価されます。特に、多くの会計事務所の主要顧客が「法人」であり、実務においては法人税に関する知識が最も必要とされるため、法人税法に合格していることや、合格していなくともしっかりと法人税法を勉強しているということが評価の対象になります。 また、会計事務所で法人税法の次に評価されるのは、「消費税法」と「所得税法」です。この2科目に関しても実務での使用頻度が高く、試験の難易度も高めであることから評価につながります。そのため、一般的な会計事務所への転職を目指す場合は「法人税法」「所得税法」「消費税法」の3科目に合格しているとも最も評価が高くなります。

資産税に強い会計事務所に転職したい場合は「相続税法」の取得が重要

会計事務所業界でキャリアを積んでいくに当たって、相続税申告などの資産税業務にチャレンジされたい方もおられるかと思います。資産税業務に強みを持つ会計事務所に転職する場合は、「相続税法」の合格が必須とされる会計事務所も比較的多く見受けられるため、将来、資産税に強い会計事務所への転職をご検討されておられる場合は、相続税法を取得しておくことが重要となります。

評価される科目と科目数のバランスが大切

会計事務所業界の転職では、税理士試験科目の合格数が多いほど評価されます。一方で、「法人税法」「消費税法」「所得税法」など評価される科目は取得が難しく科目数を増やすのは簡単ではありません。そのため、難関科目の取得にこだわり過ぎて科目数が増えないのもキャリアにはマイナスになりますので、会計事務所業界での転職を検討する場合には、評価される科目を取得することと合格科目数を増やすことの両方を考えることが大切です。

以上、税理士を目指す際のご参考になさってください。

(文/キャリアアドバイザー)

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