会計トピックスの新たなシリーズ記事として「会計業界の転職成功事例」をご紹介していきます。
こちらのシリーズでは会計業界で転職を成功させた方々の事例を通して、転職までの経緯や転職先決定のポイント、決定までをサポートしたキャリアアドバイザーからの声もご紹介致します。
英語力と経理実務経験を活かして外資系特化型会計事務所への転職に成功!
~税理士試験合格科目がなくても会計事務所への転職が出来た事例~Mさん(30歳/女性)
転職前:外資系企業の日本法人で経理3年経験(社員数約100名)⇒転職後:外資系特化型会計事務所(所員70名)
資格:税理士試験合格科目なし、日商簿記2級、TOEIC930点
年収:転職前450万円(賞与・残業代込み) ⇒ 転職後400万円(年俸制)+別途業績賞与英語力×経理経験を活かし、多くの企業の役にたちたい! ~今回の転職の経緯~
大学在学中に1年間アメリカ留学を経験していたMさんは、英語力を活かした仕事がしたいと考え、新卒で大手外資系企業に就職されました。1社目の企業では、営業アシスタントをされていましたが、もう少し専門性が高い仕事がしたいと考えるようになり、2社目は小規模ながら経理実務が積める環境ということで、転職をされました。3年間、経理実務経験を積んでMさんが感じたことは、「より会計分野で専門性を高めていくにはどうしたら良いのか」「自分の経験やノウハウを自社の為だけに使うのではなく、サービスとして提供して、多くの企業の役に立てる仕事がしたい」といったことでした。弊社に相談にいらしたMさんは、その時に初めて「会計事務所で働く」という選択肢を知ることになります。会計事務所の仕事についてもっと知りたい、そして、自分のキャリアを具体的に活かせる案件を紹介して欲しいと考えるようになり、転職活動をスタートされました。
英語力だけでなく、長い目で見て女性が活躍しやすい環境の会計事務所へ ~転職先決定のポイント~
会計業界において、Mさんのキャリアで評価されるポイントは、英語力の高さと、経理の実務経験でした。一般的に、会計事務所業界では税理士試験の合格科目数や、会計事務所業界での実務経験年数が問われるのですが、外資系企業に特化した会計事務所では、クライアントの管理部門業務のアウトソーシング(ブックキーピング、ペイロール、キャッシュマネジメント等)が多い為、会計事務所の実務経験だけでなく、外資系企業での管理部門実務経験が高く評価される場合が少なくありません。
日系企業を対象にした一般的な会計事務所や税理士法人の案件で応募可能な案件はほとんどなかったのですが、外資系企業の支援に強い税理士法人の案件については、複数求人に応募が可能でした。しっかりとした志望動機に準備と、事前の面接対策が功を奏して、面接に進んだ2事務所ではいずれも高い評価を得ることが出来、最終的に外資系特化型でアウトソーシング業務に注力していた会計事務所を転職先として選ばれることになりました。Mさんの転職先決定の決め手となったのは、英語力を活かすという点以外に、もう一つありました。 それは女性の先輩方が多く活躍されていた点でした。会計・税務の業界では、英語力が高いのは男性よりも女性の方が多いという特徴があります。最近では男性でも英語力を磨いている方は増えましたが、語学力に対する興味は女性の方が高く、実際に業務で英語力を活かして転職される方は、女性の方が多くなっています。その為、今回の転職先となった会計事務所でも、女性スタッフの比率が圧倒的に高く、その結果、産前産後休暇や育児休業の取得実績や、復職実績も多くなっており、女性にとって働き易い環境となっていったという経緯があります。 Mさんはご入社後、存分に英語力と経理実務経験を活かしながら、多くの外資系企業を支えており、大きな遣り甲斐を感じて、頑張っていらっしゃいます。
今回は外資系企業特化型の会計事務所に、英語力と経理実務経験を活かして転職をされたMさんの成功事例をご紹介させて頂きました。今回のポイントは、日系企業のグローバル進出で英語力が必要になるパターンではなく、外資系企業で実際に働いていた方が、それと同じような企業のアウトソーサーに転職した点が大きなポイントとなっています。
日系企業と外資系企業は、意思決定の方法であるとか、業務フローや商慣習が大きくことなります。つまり、そういった「外資系企業独特の企業文化」を体験していたことが、大きな評価ポイントとなったのだと思います。
今回の「会計業界の転職成功事例」はいかがでしたか?
今後もさまざまな転職の事例を定期的に掲載していく予定ですので、お楽しみに!
(文/シニアコンサルタント)