ひと昔前は公認会計士試験に合格したら、監査法人に就職することが当たり前でした。しかし、2007年、2008年の大量合格の影響で公認会計士試験に合格しても監査法人に就職できないという事態が発生していました。そのため、多くの公認会計士試験合格者は監査法人以外に就職していましたが、最近はまたひと昔前の状態に戻りつつあります。
一昨年、昨年の公認会計士試験合格者は希望すれば監査法人への就職ができるようになっただけでなく、監査法人以外に勤めていた人が新たに監査法人へ就職することも容易になっています。ここでは、監査法人以外に勤めていた人が新たに監査法人に就職する際の待遇等についてお話をしたいと思います。
公認会計士、「高収入目当てで監査法人に転職」は正解?
監査法人では、原則前職の経験は給料には加算されません。どんなに前職の経験を積んでいても1年目として、初歩的な業務から行うことになります。さらに、家賃の補助がないなど福利厚生については一般企業に比べると劣る面もあります。それでも、転職して監査法人に勤務することにはメリットがあります。メリットは大きく分けて2つあります。
1つ目は、給与水準が高いことです。基本給で初年度30万円程度と高いことに加え、残業単価が一般企業と比べて約1.5倍程度あります。残業単価については、高い基本給に加え、所定労働時間が7時間と一般企業の8時間と比べて短いという仕組み上の恩恵があることも理由に挙げられます。そのため、ボーナスこそそこまで多くない(平均4カ月分)ですが、月の手取りが1年目でも30万円を超えるようになります。2つ目は、将来のキャリアパスについて時間をかけて考えることができる点です。将来について明確なビジョンを持っている人はともかく、明確なビジョンを持っていない人ほどこのメリットは大きいのではないでしょうか。
会計士としての明確な将来のビジョンは必要?
監査法人は職員のほとんどが公認会計士試験合格者なので、手本になる先輩が大勢います。 多くの先輩が様々なキャリアを描いているため、一緒に働いているうちにこのような先輩のようになりたいというモデルが出来上がり、自身の将来へのビジョンにも良い影響を与えます。 公認会計士試験に合格していて、特にそれほど将来について明確なビジョンをもっていない方は是非とも監査法人への転職をお勧めいたします。一般企業よりも色々な面(待遇や将来のキャリアパス)で恵まれていることは間違いないでしょう。
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