近年、会計系の人材を対象とした求人が増えています。一方で、求職者数は緩やかな減少傾向にあり、2015年の転職市場は以前よりも“売り手側に有利な市場になる”と予測されています。言い換えれば、今年の転職市場は内定を獲得しやすい恵まれた市場であり、こういった時期にこそチャンスをものにして頂きたいと思うのです。そこで、今回の会計トピックスでは、転職活動で内定を勝ち取るための基本的なポイントをお伝えしたいと思います。
面接官が選考時に重視していることは3つ
まずは、内定を獲得できる方とそうではない方は何が違うのでしょうか? 内定を勝ち取れるタイプの方は、基本的に下記3つのポイントを押さえていると言えます。因みに、下記3つのポイントは、面接官が候補者を選考する際に見ているポイントとも言えますので、今後転職活動をされる方には是非知って頂きたいと思います。
≪内定を獲得できる方の特徴=面接官が見ているポイント≫
1、募集職種に合った経験と資格を持っている
2、今後のビジョンや取り組みたい仕事の内容が明確である
3、やる気やモチベーションを感じるなど人柄が良い
会計業界ならではの事情。採用側のホンネを知ろう!
上記のように、面接官は3つの視点で候補者を選考しているとお伝えしましたが、なぜそういった点を重視しているのか、理由・背景を知らなければ実際の面接では通用しません。そこで、これからは採用側の本音についてお伝えしたいと思います。
≪ホンネその1≫ ~やっぱり資格や経験は持っていてほしい~
会計業界は一般企業とは異なり、専門知識と技術が商品となる特殊な業界です。つまり結局は「育てるよりも戦力を外部から採ったほうが運営上も楽」なのです。ですから、面接官は出来る限り即戦力を求めようとしてしまうのです。
会計業界においての即戦力人材は経験と資格が伴っている方ですので、面接時には職務内容と専門知識(資格の有無)について、意識してPRしたほうが良いでしょう。特に候補者が陥りがちなミスなのですが、補助業務を端折ってしまう方や受験予定の資格は未記載の方が多いように感じます。書類選考や面接では、そのような細かな点もPR出来るように準備して頂ければと思います。
≪ホンネその2≫ ~将来像がイメージできない候補者は採用したくない~
今後やりたいことが不明瞭な方は、面接の場面でマイナス評価になる傾向があります。採用側としては、「採用しても今後の方針が事務所(会社)のビジョンと合致しない場合、辞めてしまう可能性が高い。」と考えているからです。特に税理士や公認会計士などの資格者は「5年後、10年後にはどのような専門家になっていたいか?」と面接時に確認されることが多いです。その回答が採用側と親和性が高い場合は内定になる可能性が高く、その逆パターンは基本的にはご縁にはならないことが多いです。
≪ホンネその3≫ ~人柄は最重要項目、ミスマッチ人材は採用したくない~
最後に、“人柄”に関してですが、実はこの項目は最も重要です。会計業界のみならず、他の業界でも経験と専門知識、今後の方針などがマッチしていても「自社の風土と合わない」と判断された場合は採用見送りになるケースも珍しくありません。結局はどのような組織も人の集合体ですので、社風と合わない人(ミスマッチな人材)を採ることで社内の雰囲気や調和が乱れることを経営者は嫌うのです。また、基本的なことですが、面接時の第一印象も大切です。面接で緊張してしまう方も多いとは思いますが、挨拶だけは徹底する、目を見て話すように心がける、仕事に前向きな姿勢を示す、など人柄評価でマイナスにならないような対応を意識されると良いかと思います。
会計業界で生き残る為に!あなたの売りポイントは何ですか?
今回の記事では内定を獲得するためのポイントと題し、面接官が選考時に必ず見る視点をお伝えしましたが、その全てにおいて完璧な方などいません。そして、面接官も完璧な人などいないと分かっているのです。だからこそ、不完全な自分でも良いので最低でも1つは自身の売りポイントをPRするようにして下さい。専門知識に自信がある方、お客様の対応に自信がある方、やる気だけは負けないという方、など売りポイントは十人十色だと思います。その自分の色を出しながらも、苦手分野に関してはカバーが出来るように対応を心掛ければ、今までとは違う結果が出て来るかも知れません。
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(文/シニアコンサルタント)