資産運用を考えるなら!リスク→「値動き」と訳してみる!
資産運用をする上で絶対に知らなくてはならないのがリスクとリターン。でも、この意味を正しく理解していない方が大半なのは大きな問題です。リターンにはプラスのリターンと、マイナスのリターンがあり、決して「儲け」という意味ではありません。また、リスクはプラスのリターンとマイナスのリターンの振れ幅であり、決して「危険」とか「元本割れ」という意味ではありません。
もちろん、口語で使う時は問題がないと思いますが、金融商品のパンフレットや過去の運用実績を読む際は正しい理解が重要です。
さて、リスクはリターンの振れ幅なので、リスク→「値動き」と訳すこともできると思いませんか?今回のテーマは、金融資産の値動きについてのお話。いろいろなリスクの種類をチェックしていきたいと思います。
資産運用にはどんなリスクがあるのか
では、資産運用における代表的なリスクの種類について確認していきましょう。
・信用リスク
金融機関、企業など、相手方の破綻によって、元本の全て、または一部が戻ってこないこと。
全ての金融資産が持っているリスクです。
・価格リスク
景気、企業業績、自然災害などさまざまな理由で値動きすること。
主に株やREITが持っているリスクです。
・為替リスク
円高か、円安かという為替レートによって値動きすること。
海外の資産に投資するものの大半が持っているリスク。
・金利リスク
世の中の金利が変動することで価格も値動きすること。
主に債券やREITが持っているリスクです。
・インフレリスク
物価が上がることにより、お金の価値が相対的に目減りすること。
主に、預貯金、現金、保険が持っているリスクです。
上記5つのリスク要因を、ご自身の資産運用にあてはめて確認してみてください。また、これらのリスクを受け入れてこそプラスのリターンの可能性も出てきます。リスクとリターンは切っても切れない関係だということも覚えておきましょう。
今、注目されているリスクは何か?
さまざまなリスクがある中で、今、特に若い世代が注目すべきは「インフレリスク」ではないでしょうか。
というのは、アベノミクスで掲げている大きなテーマに「デフレ脱却、インフレ目標2%」というのがあります。これは、決して簡単な目標ではないので達成できていません。でも、日銀総裁の話を確認すると強いこだわりを持っているのがわかります。
仮に2%の目標を10年間達成できたとすると、今10万円のものは12万円を超えてくるということ。これは、極端な例かもしれませんが、若い世代が定年退職を迎えるころにはどうでしょう。ないとは言い切れませんよね。
そんな中、退職金や年金が物価に完璧に合わせてくれるどころか、退職金や年金そのものが心配というのが現実です。
資産運用や投資にハマる必要はないと思いますが、インフレヘッジという考え方で「自分のお金の一部くらいは、世の中が上がったら上がるものに入れておこうかな?(もちろん、世の中が下がったら下がりますが・・・)」という意識を持っておくことはとてもいいと思います。
いかがでしたか?
資産運用はなにも儲け話ではなく、リスクへの冷静な対応であるという考え方もありなのではないでしょうか。くれぐれも、冷静に資産運用をしていきましょう。
【この記事を読んだ方におすすめのサービス】
≪会計業界の転職はプロにおまかせ!≫無料転職サポートサービスとは?
≪転職で譲れないポイントを相談&発見!≫無料転職相談会・無料転職セミナー
(文/ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 川部紀子、記事提供/株式会社エスタイル)