NHKは2016年度から、新番組として高校講座で「簿記」の講座を始めました。NHK高校講座は、1953年4月にラジオ、1959年1月にテレビで放送が始まり、全国の高校生の自宅学習に役立つことを目的としています。
テレビ・ラジオ以外にも、NHKホームページにて視聴可能で、デジタル時代にふさわしい新しい通信学習環境を提供しています。
また、1985年にテレビ放送による授業を開始した放送大学でも「現代会計」を開講し、特に外部の情報利用者の立場を踏まえながら、会計学を体系的に学んでいくことを目標としています。
今回は、テレビで視聴可能な上記二つの講座をご紹介したいと思います。
NHKの「高校講座 簿記」
「高校講座 簿記」は、Eテレにて春・夏・冬特別講座として放送され、各回が20分、全20回で編成されています。第一回は3月28日(月)から始まりました。
スタジオは商店をイメージ。「資産」「負債」など簿記のキーワードをちりばめた歌をオープニングソングとして出演者全員で歌ったり、CG(コンピューターグラフィックス)をあえて使わず、コントや模型を使ったりして、簿記の基本を楽しく、わかりやすく解説しています。
ちなみに、第一回「はじめよう 簿記! 〜資産・負債・純資産〜」、第二回は「財産はいくらある? 〜賃借対照表〜」でした。
講座の難易度は日商簿記3級程度のレベル。使用するテキストは、実教出版「新簿記」で、商業高校でもよく採用されており、簿記の基礎をしっかりと学ぶことができます。
さらに、放送後はNHKホームページで復習することも可能で、見逃してしまった方もここでまとめて視聴できます。
放送大学の「現代会計」
放送大学は開かれた大学を目指して設置された大学で、現在の在籍者数は全国で8万人以上。
テレビやラジオ、インターネットで学ぶ放送授業がメインで、日本の生涯学習の中核を担っています。
数ある講座の中の「現代会計」の講義は、毎週水曜日11時15分〜12時の各回45分、全15回を予定。地上波(関東の一部エリアのみ)やBS放送(無料)で視聴できます。
同講義のシラバスによれば、横浜国立大学大学院教授の齋藤真哉氏を主任講師として「教養としての会計学」を習得。具体的には経済活動を記録し、集計、整理して会計情報が作成される仕組みを理解し、その会計情報が社会の中でどう利用されるのか、すなわち社会的インフラとしての会計について考える知的滋養を養うことを目標としています。
こちらの第一回は“身近な「会計」”。経済活動を行うさまざまな経済主体には、その活動を記録する会計が存在していることを紹介し、会計の意味を検討しています。第二回は“会計の基礎的前提”。 会計を行う上で、前提となる事項について解説します。
講座の難易度は、一般的な会計学の内容とほぼ同じで、カバーする範囲はIFRSや金融商品、政府会計、非営利法人会計、と広いですが内容は浅めとなっています。
経理・財務業務に直接携わらなくても、企業などの経済活動を把握するために不可欠な知識である簿記・会計。
通学せず、かつ費用を抑えて効率的に勉強したい方にうってつけです。この春、もう一度基礎から簿記・会計の勉強を考えている方におすすめです!
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