近年、会計業界でも人材不足が顕在化しており、採用に苦戦する事務所も目立つようになりました。そのような状況下で、会計事務所も人材の獲得・活用方法について知恵を絞っているようですが、中でも打開策の一つとして“女性の活用”を進める会計事務所が増えていることをご存じでしょうか。今回の記事では、女性活用を進めることで一定の成果を上げている会計事務所の実態(事例)をご紹介したいと思います。
女性の管理職を増やすことで若手スタッフも定着
旧来の会計事務所業界では「管理職は男性で女性は補助者」というイメージが強かったのですが、現在では女性の所長や管理職も増えてきています。東京都千代田区で一般事業会社の経理アウトソース、税務申告などを手掛ける会計事務所では、積極的に女性の実務経験者を採用しており、実際に女性の管理職も多い状態です。また、東京都新宿区にある大規模会計事務所でも女性管理職を意図的に増やしているようです。
「女性ならではの細やかな気遣いや対応はマネジメントの面でも発揮されており、若手スタッフの定着にも繋がっている。」「産休・育休から復帰して活躍している方が増えれば、長期就業を希望する方にも道筋を示すことが出来る。」といった事務所経営層の判断も的中し、実際に若手女性職員の定着性は少しずつ改善しているようです。
時短勤務をOKにしたら組織のパフォーマンスもUP
就業形態の多様化を進める会計事務所も徐々に増えてきています。都内の某事業承継コンサルティングに強い会計事務所、大手会計事務所出身の税理士を時短勤務制で採用し、社内の品質管理(主に税務申告書類)を任せているとのこと。
「通常のコンサルティング業務はハードだが、申告書のチェック業務に関してはボリュームが比較的少なかったので、ノウハウのある税理士を時短勤務で採用する選択肢がベストだった。」「実際に申告書のチェック・審査業務がスムーズに回るようになり成果があった。」と同社の代表も上記の採用ケースに関しては手ごたえを感じている様子でした。
今後は、更に在宅勤務もOKにするなど、新しい雇用形態にもチャレンジしたいとのことでした。
やはり手に職をつけた方は転職市場でも強い
会計や税務といった専門性を問われる業界では、記帳代行や決算書作成、税務申告書作成などのスキルを持った方が採用の場面でも高く評価されます。特に、税務申告書の作成経験がある方は、採用側からも「一定の経験がある」と評価される傾向があり、やはり手に職をつけた方は転職市場でも強いのです。また、一般的な税務申告書の作成経験に加えて、相続税申告書の作成や株価算定、規模の大きなクライアントの決算(税効果会計など含む)などにも対応ができる方であれば、スペシャリスト枠として採用を検討したいという会計事務所も少なくありません。
尚、上記のようなスペシャリスト枠の採用では、労働時間よりも実際の実務・パフォーマンスを重視される傾向にあるため、結果として時短勤務や業務委託契約など、柔軟な形でオファーが出ることも珍しくないようです。
今回の記事では、女性活用を進める会計事務所が増えていることや、その具体的な手法、そして実際の成果などをご紹介させて頂きました。今後も会計事務所の業界では、実務経験者の活用方法について柔軟な発想・取り組みがされていくことでしょう。
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(文/シニアコンサルタント)